2014年1月21日火曜日

診察の中で患者さんにどんな質問をするのか

問診の中で患者さんに何を質問するのかはその精神科医の能力を示すと考えています。これは精神科医でなくとも医師全般に言えることです。患者さんに無駄なことをたくさん聞いてしまう医師はできない医師と言えるでしょう。その質問はちゃんと治療へつながる道筋があり、治療にとって必要な情報を得るために質問しているはずです。ただ、医師の教育では初めに問診を教えますので、そこでは通り一遍のことを聞くように言われます。これは医師がやみくもに聞いてしまう原因の一つでしょう。

たとえば患者さんの訴えが不眠であればいつからなのか、思い当たるきっかけはあるのか、何時に寝て何時に起きるのか、途中で目が覚めるのか、夢をたくさん見るのか、翌日の集中力はあるのか、睡眠薬は飲んだことがあるのか、うつ病の可能性もあるから日中の気分や食欲を確認しないといけないなどなど、不眠を治療するために必要な情報を集めるわけです。このときに会社や学校のこと、家族のことなどは情報としての優先順位は後でいいわけです。これは内科の先生が腹痛を訴える人に対してどんな痛みなのか、どこが痛むのか、どんな時に痛むのか、食事はとれるのかなどを聞くことと同じです。これは弟から聞いた話ですが、できる内科医は問診だけで1時間かけるそうです。逆に、それくらい聞くことがたくさんある。ただ的外れの質問を多くしても仕方ないし、少なすぎることも逆に心配です。大切なことはちゃんと治療につながる質問になっているのかです。

僕も小児科医になりたてのとき、何をどう聞いていいのか本当に迷っていましたし、現在でもまだ質問をしながら迷うことがあります。まだまだ無駄なことを質問していることも多いと自覚しています。ただ、これからもっともっと洗練して、質問がうまくできるようになりたいです。

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