2014年8月24日日曜日

自閉症の子の声が聞こえたら

先日のNHKで「君が僕の息子について教えてくれたこと」をご覧になった方も多かったでしょう。

13歳の自閉症の少年、東田直樹さんが自分のことについてエッセイ、「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」を書きました(東田さんのように言葉をうまく話せない自閉症でありながら、活字でそれを表現できる方は極めてまれです)。それから月日が過ぎて、自閉症の息子を持つアイルランドの作家デヴィッド・ミッチェルさんがこの日本語のエッセイを見つけ、それを英語に翻訳したのです。

このドキュメンタリーの中で特に印象的だったものがありました。東田さんがニューヨークでの講演の中で自閉症の子を持つ親に向けた言葉です。

「僕が幸せだと思う瞬間は家族のささやかな日常の幸せそうな姿を見た時です。子どもの前で泣かないでください。子どもが一番望んでいることは自分を受け止めてくれる場所と親の笑顔です」

ここは本当に涙なしでは見れませんでした。

自閉症の子たちは会話ができず、かんしゃくを起こし、周囲から見れば不可解な行動をとります。でもそれは表現できていないだけです。実際は周囲の状況をよくわかっていますし、親の気持ちも感じています。その意味で、東田さんのように自閉症の人として感じていることを活字にして表現できたことは本当に画期的なことです。もしかしたら自閉症のこどもがしている行動、考えていることを理解することができるかもしれない。

自閉症の子たちの行動には必ず意味がある。

僕はこの言葉が好きですし、信じています。新しい環境に緊張しているのか、人の視線や音を怖がっているのか、なにか伝えたいことがあるのかもしれない。

日々の臨床でもっと勉強して、いつの日か自閉症の子たちの声を聴けるようになりたいです。


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