先日のNHKのドキュメント72時間は日本海のフェリー船の話だった。その中で70代の女性がこんな話をされていた。
お店で不愉快な店員さんがいたら、笑顔で「ありがとう、すごいかわいいのね」って言ったら笑顔をくれる。幸せになるためにはいい言葉を出す。いい言葉を出して、いい言葉をもらう。
僕などは不愉快な店員さんがいたらスルーするのが精いっぱいだが、人生を長く生きておられる方は違うなと思った。不愉快な人の気分をよくさせて、自分も気分をよくさせてもらう。生きる知恵とはこんなことを言うのだと思った。
マンションのエレベーターに乗っていると、いろんな人に出会う。僕が急いで乗ろうとするときちんとドアを開けて待ってくれる人、逆に急いでドアを閉じようとする人。とても愛そう良く挨拶してくれる人、完全に無視する人。ほんの数十秒だがとてもいろんなものが見える時間だ。
そんなときはいつも思う。僕だって余裕がないときは不親切な行動をしているのだろうと。そんなとき、こんな言葉に出会った。
見知らぬ人に不親切にするなかれ。変装した天使かもしれないから
心の奥のほうで固くなっていたものを解きほぐしてくれたような気がした。