2015年12月30日水曜日

今日を生きたい

今朝、玉造の街を歩いていても、仕事をしてる風の人の姿はなく、今日まで診療している僕みたいに仕事してる人はそれほど多くないのか、実はたくさんいるのかなとか、よくわからないことを朝から考えていました。それにしても、年の瀬の空の色はなんだか冬らしくなってきた気がします。

今日は今年最後のブログという思いで、僕の好きな言葉を紹介したいと思います。これは僕の大好きな幻冬舎の社長、見城徹さんの本の中に出てきた言葉です。

「君がなんとなく生きた今日は、昨日死んで行った人たちがどうしても生きたかった大切な明日だ」

アメリカ先住民の人の言葉だそうです。この言葉を胸にまた今日を生きたいと思います。

今年1年間も当院に来ていただいた患者さんやご家族、ならびにこのブログをお読みいただた方々に感謝しております。ありがとうございました。常に改善と進歩のある宋こどものこころ醫院でありたいと思っております。来年もよろしくお願いいたします。

2015年12月25日金曜日

礼儀正しく敬語さえ使えれば

当院には問題を抱えた親御さんと子どもたちがたくさん来てくれます。その子どもたちの中で状態が良くなりやすい子どもたちに共通するのは礼儀正しいことです。一見、関係ないように見えますが、これは大切なことだと僕は思っています。礼儀正しく、敬語が使える子どもたちは周囲の人が助けてくれる可能性が高いのです。問題を抱えた子どもの周囲にいる人たちも人間です。不遜な態度でタメ口を使う子を助けてあげたいと思う人はそれほど多くはないでしょう。そうなると問題を抱えたその子が元気になる可能性も厳しいものになります。逆に、まずは礼儀正しく敬語さえ使えれば、何か問題があったときにも誰かが手を差し伸べてくれる可能性が高まり、それに伴って、その子が元気になる可能性も高まります。

子育ての基本は子どもが一人で社会で生きていける子にすることです。大げさではなく、子育てをちゃんとすることは将来の日本において、うつ病での自殺率を下げる一つの大きな因子であると僕は考えています。

2015年12月20日日曜日

問題児なんているのかな

学校で友達を殴る、ガラスを割る、万引きをする、ときに触法行為までする。いわゆる問題児。問診票にそう書いてあるので、どんな大変な子が現れるのかと身構える。でも実際に会ってみると、どこにでもいるあどけない表情の子どもたち。好きな話をすると、笑みをこぼれる。誰がこの子を問題児にしたのかな、いや、この世に問題児なんているのかなと思う。大人も含めて、もとから問題を起こす人なんているのかな。もちろん、日々のニュースを見ていると非情な話も目にします。でも僕が見てきた人たちは生まれた時からの問題児には見えない。これはただの綺麗事で言っているのではなく、僕の今の実感です。

いろんな人から問題児だと言われてきた子が話をするうちにどう見ても問題児に見えなくなることを経験すると、何が真実なのかわからなくなります。問題児という状態は今の状況が維持しているだけじゃないのか、あるいは問題児でないといられない状況があるんじゃないか。それらの状況を少しずつでも変えてあげられたら、問題児でなくなるんじゃないか。今、そんな気がしています。

2015年12月16日水曜日

その人の言葉よりも行動を見ていきたい

人は言葉で言っていることと表情や態度、実際の行動が違うことがあると思います。それは一応この場では言葉では合わせておいた方がいいという大人の判断なのかもしれません。診療の中では「〜していきましょう」と意見を共有したはずなのに、実際は違うことをされている、そんなことがあります。これは決して患者さんが悪いとかそういう問題ではなく、僕がその方の真意を汲み取れなかったということです。

多くの場合、人は口から出てくる言葉よりも実際の行動のほうがその人の真意を表しているのでしょう。そんなことを日々出会う患者さんから学びました。これは患者さんだけでなく、多くの人たちに言えることではないでしょうか。自分の本当の思いを言葉では表現せずにその場をやり過ごすことはできても、さらに実際の行動でも示さないということは至難の技です。「人を見る目がある」などと言いますが、人生経験の豊富な方々が「人を見る」ことができるのは言葉だけでなくそのときの表情、態度だけで、実際の行動までも予測してしまうのでしょう。そんな目を持つことができたら、人生は楽になるでしょうね。まず僕は診療の中ではその人の言葉よりも表情、態度、行動からその人の真意を探していきたいと思います。

2015年12月12日土曜日

自分に正直でありたい

このブログを書いていて、友人や知人からコメントをいただくことがあります。そのときに「本当に思ってることを書いてますよね」とよく言われます。そのとき僕はえっ!と驚きました。ブログってみんな本当のこと書かないの?と。

医者は長くすればするほど、患者さんに対して自分が知らないこと、治せないことを誤魔化す技術が伸びます。それは僕自身の実感です。当然、プロである僕たちが患者さんの前で弱気になるわけにはいきません。僕も自分の前で弱気になる医者に診てほしいとは思いません。ただし、重要なことが2つあります。1つ目は患者さんの前で正直に知らないこと、治せないことを正直に述べること。これは弱気になるのではなく、できることとできないことの線を明確に示すことです。その境界線を示すことができる人はよく自分を知っているということです。それよりも重要なことが2つ目です。それは患者さんに聞かれて知らないこと、治せないことに気付いたら、正直に向き合って、それを解消するために努力をしているかです。


僕は患者さんを目の前にして、誤魔化している自分には会いたくありません(治療的に意味がある誤魔化しならアリです)。つまり一言で、自分に正直でありたいのです。


歌手で作詞家のスガシカオさんが作詞をするときの気持ちでこんなことを述べておられました。


「正直になれないと気が済まない。自分がきれいで正しいって立場からものを言っても伝わらない。お前らダメだろみたいな言い方では伝わらない。」


至言でしょう。言ってる自分に正直じゃないのに、伝わるわけがない。自分に正直に向き合っている人から生まれる言葉が人の心を打つのでしょう。

2015年12月7日月曜日

当院は患者さんを選びません

「ここは大人も診てもらえるのですか?」とよく聞かれます。

当院では幼稚園児から高校生とその親御さんが多いことは確かですが、児童精神科、心療内科の扉を叩いてみたいと思う人であれば僕は原則、患者さんを選びません。リストカット、自殺願望、依存症、赤ちゃんから高齢者まで、どんな患者さんも受診してみたいと思う方はまずは診せていただきます。言葉を話せない夜泣きがひどい赤ちゃんでも、自分は困っていないという暴れる中学生でも、周囲にいる人は困っているわけですから楽になってもらうための介入の余地はあります。

ただし、一つだけ守っていただきたいことがあります。それは時間です。1回の診察時間(初診30分、再診5−10分)、朝から夕方までの診療時間、そして患者さん自身の予約時間です。この範囲内であればすべての方を診させていただきます。時間だけは僕たちの力ではどうしようもできません。このブログを読んでいただけている当院の患者さんはみなさん時間を守ってくださる方々なのに、こんなところで訴えても仕方ないですよね(笑)。僕がこうして時間を守っていただくようお願いしているのですから、僕自身も待ち時間はできるだけ少なくして、予約時間を守らないといけないと思っています。

2015年12月2日水曜日

仕事を一生懸命するのがプロ

プロサッカー選手の本田圭佑選手がプロフェッショナルの中で「プロフェッショナルとは自分がしている仕事に対して真摯であること、すなわち一生懸命であること、まじめであること」と述べていました。

ハッとしました。僕は今までプロというと、優れた技術があったり、責任感が強かったり、すごく特別な言葉としてとらえていました。でもこれを聴いて、ただただ真摯にまじめであることがプロであり、職業人として大切なことなんだと感じさせられました。自分の仕事に一生懸命でまじめであることは当たり前のように聞こえますが、世の中のどれくらいの人が一生懸命に、まじめに取り組んでいるでしょうか。人は自分がお客さんになると、そこで働く人に対して「あなたはプロだろ」と簡単に言いますが、それを言っているご自身は一体どれくらい自分の仕事に一生懸命でまじめでしょうか。そんなことを思います。

僕が本田選手が好きすぎて、この言葉が僕の中にすっと入ってきたのかもしれませんが(笑)。