晩年に親鸞が弟子に宛てた手紙の中に、自然法爾(じねんほうに)という言葉があることを知りました。
自然とは「おのずからそうである」、法爾とは「法則にのっとること」という意味です。合わせて「すべてのことは阿弥陀仏が示すものであり、自分の力を捨てて阿弥陀仏の力に身を任せること」という意味になるそうです。世の中、あるいは人生に起こることのすべては、いいこと、悪いことを含めて人智の及ぶところではない、神様が決められているということだと理解しました。そう考えるとある出来事に対してどうしようと思うその気持ちから離れることができて、僕はとても心をが救われた実感を持つことができました。一方で、辛いことが起きたときにこの言葉通りの気持ちになれるのかが心配になりました。いつかそんな気持ちになれる日がきたら、どんなにいいだろう。そんなことを思いました。