今、日経新聞で毎週土曜日に若松英輔さんのコラムがあり、僕は毎週土曜日の朝を楽しみにしています。先日の内容はこのようなものでした。
仕事の人だったお父様は生前、若松さんが仕事で忙しいのを知っていながら「からだに気を付けろ、無理をするな、誠実な仕事をしろ、雑誌に載った文章を読んだ」という主旨の電話を繰り返しかけてきたそうです。そのとき若松さんはそんなことで電話してほしくないと思ったといいます。そしてお父様が亡くなられて月日が経ってからその真意に気づいたそうです。
真摯なおもいから発せられた言葉は、たとえ出会ったときにその真意がわからなくても心の片隅に置いておくのがよい。人生は、本当の意味で受け取るのに時間を要する言葉との、邂逅の連続でもある。
若松さんの言葉です。人生を生きていれば誰しもが感じていることではないでしょうか。