2019年8月30日金曜日

自信には根拠がないほうがいい

先日の逆転人生は世界初のアルツハイマー型認知症の薬を開発した杉本八郎さんでした。開発までの多くの苦難を乗り越えることができた理由を尋ねられると杉本さんは「それは根拠のない自信です。根拠のある自信はロジック(論理)に負けると倒れてしまいます。でも根拠のない自信はパッション(情熱)なのでロジックに負けることはありません。俺はやるぞというパッションが最後まで到達するエネルギーになります」とおっしゃっていました。僕は日々の臨床の中で治療としてどう見ればいいのか、どう動けばいいのかわからないときが今ももちろんあります。その時自分の実力のなさに正直落ち込み、一旦それに入ってしまうと自分の気持ちを立て直すのに時間がかかります。でも杉本さんの言葉にある「根拠のない自信が最後まで到達するエネルギーになる」は僕には非常に励まされる言葉です。自信にはいつも根拠がいるように思われますが、根拠はないほうがいい。情熱から生まれてくる自信は自分のエネルギーになると理解しています。ありがたい言葉です。

2019年8月23日金曜日

勝負と臨床の世界は違う

僕はこれまで本やテレビを通してではありますが、スポーツや将棋や囲碁などの勝負の世界と自分の臨床の世界を似たものとして見てきました。なぜならそれは技術を磨いて結果を出すという意味で同じではないかと考えていたからです。でもスポーツなどの勝負の世界では相手をいかに崩すか、いかに凌ぐかを競うものです。それは相手との知恵比べとも言えます。でも臨床の世界ではほとんどの場合、患者さんやそのご家族は治療というものに対して協力するつもりで来てくれます。なので治療者も治療を受ける側も相手を崩そうなんて思っていません。技術は磨きますが、患者さんやご家族と対峙するという点において僕はもっと患者さんやご家族の協力を得ること、その方々の持っている力を引き出すことに注力すればいいのだと楽な気持ちになりました。

2019年8月16日金曜日

強い意志が運を呼ぶ

最近、NHKの「逆転人生」という番組が好きでよく見ています。人生のピンチからまさに逆転した方が出られていて、落ち込んだり元気が出ないときに勇気をもらえる番組です。先日は2016年のリオデジャネイロオリンピックで柔道57kg級のブラジル人女性選手ハファエラ・シルバさんに金メダルをもたらした日本人女性コーチの藤井裕子さんでした。シルバ選手はスラム街で生まれ育ち、相手に勝つことに対してものすごく強い気持ちを持っていたそうです。そんな中2012年のロンドのリンピックで反則の判定を受けたことで差別的な誹謗中傷を受け苦しんでいました。それから藤井さんと出会い、2人の間にも紆余曲折がありながら、リオデジャネイロオリンピックで金メダルを獲得されました。藤井さんが番組の終わりに「運も実力のうちといいますがそれは違います。強い意志が運を呼ぶのです。オリンピックは勝てると思われている選手が勝てないところです。オリンピックには魔物がいると言われますが、女神もいます。勝つと決めた人間のところに勝利の女神は来るのです」とおっしゃっていました。強い意志を持つことで運を呼ぶことができる。この言葉に勇気をもらいました。

2019年8月8日木曜日

今年も開業した日を迎えることができました

今年も開業した8月6日を迎えることができました。やはり僕にとってその日は特別な日です。その日を迎えると、この1年も診療を続けることができた。そんな気持ちになります。今も醫院を必要としてくれる人と醫院を助けてくれる人がいるということだと理解しています。本当にありがとうございます。

2019年8月2日金曜日

お客さんはこちらの姿勢を知っている

ニュースキャスターの安藤優子さんがテレビでこんなことをおっしゃっていました。「一流の人になればなるほど、こちらが準備している質問に拘泥すればするほど、見透かすんです。その次の質問からは答えてくれなくなる。こいつは自分に質問してるんじゃなくて、自分を良く見せようと質問しているだけだと見透かされるんです」。

この人は自分の話にちゃんと耳を傾けてくれているのか。質問やインタビューされる側は見透かしてしまうものなのでしょう。これはまさに僕たちの仕事がそうです。当然ですよね。患者さんは自分の悩みについて真剣に聞いてくれているかに一番敏感ですから。

逆に僕も顧客の立場になると同じです。僕のところにもいろんな営業の方が来られます。その人がどんな姿勢で僕のところに来て、話をしているかは聞いていれば多くの場合はわかります。顧客の利益を大事にする姿勢なのか、ご自身の利益を大事にする姿勢なのか。もちろん営業の方も生きていくための仕事ですから、ご自身の利益を全く考えないということはないでしょう。ただ、その気持ちが強すぎると言動に出てしまいそれをこちらは感じ取ってしまいます。お客さんは知っています。こちらがどんな姿勢で仕事をしているのかを。