2023年6月30日金曜日

屋久杉は厳しい環境で育つため、丈夫で長生きする

先日のブラタモリは屋久島でした。 屋久杉は本州の杉に比べて年輪の幅が狭い。それはゆっくり成長している証拠だそうです。屋久島は花崗岩の岩山なので、もともと土地自体に栄養が少ない。そのため少しずつしか育てない。その分、年輪が詰まった丈夫な木になれる。本州の杉の樹齢は500年、屋久杉は1000から2000年。厳しい環境でゆっくり育つため、丈夫で長生きするのだそうです。人間みたいだと思いました。簡単に育つと弱いけど、厳しく育つと強くなる。子ども、大人を問わず、人は生きることで自分の年輪を作っていっている。厳しい環境で生きることはとても辛いことだけど、そのほうが実は強くなれることもある。そんなことを思いました。

2023年6月23日金曜日

人生は思い通りにならないことに気づいていく過程

生きていく中でこんなことを考えるようになりました。年齢が上がっていけばいくほど「物事は思い通りになる」という信念が薄まっていきます。その最たるものが身体です。身体は老化によって自然に動きが悪くなっていきます。その一つ一つを受け入れるのは大変なことですが、身体が思い通りにならないなら、それなりに生きていくしかありません。でもそれに合わせて生きていくと、それはまたそれなりに生きていける。そう考えると、大きな流れに抗わず生きていくことが良い生き方なのではないかと思います。

2023年6月16日金曜日

ありがたい絵



児童精神科ならではかもしれませんが、絵を描いている子どもたちから絵をプレゼントしていただくことがあります。その中のひとりの患者さんがその月に合わせて僕をモデルにした絵をプレゼントしてくれます。この絵もそのひとつです。ちなみにこの絵は5月のもので、4月にいただきました。僕は絵についてまったくわかりませんが、この絵が好きです。見ていてほっとする。描いている人の心のきれいなところが見えるからです。人は人の心のきれいなところに触れると、幸せを感じるものです。さらにこの子の絵を院内に展示させていただくと、いろんな患者さんから「上手」「似てない(笑)」などとコメントもいただけているようで、僕までうれしくなります。
(ブログへの掲載については患者さんのご両親から了承を得ています)

2023年6月9日金曜日

上見て生きろ、下見て暮らせ

作家の開高健さんの言葉だそうです。この言葉はいろいろ解釈されているようですが、僕は「志は高く、日々は地味なことを積み重ねろ」と解釈しています。地面を見ながら山を登っていたら知らない間に頂上に着いていた、というのと似ている気がします。そんな解釈が人を元気にしてくれる。そう思います。

2023年6月2日金曜日

続けることだけが私の才能

 先日亡くなった俳優の奈良岡朋子さんは19歳から93歳まで現役の俳優、ナレーターとして活躍された方です。若いころに同じ劇団の大滝秀治さんと互いを励ましあうために、いつも交わしていたのがこの言葉だそうです。現状が辛すぎたり先が見えなかったりするとき、この言葉は勇気づけられる言葉だと思いました。

僕自身も子どものころから何か特別なものを持てなかったので、何か一つ少しでもできることを見つけたら続けることだけを意識してきました。たとえば、このブログを書き始めて今年の4月で10年が経ちました(途中のブログは内容が今の僕の考えとあまりに乖離しているので削除しています)。「ほかの事はできないけど、これは自分でもできる」と思うことについては継続することを大切にしよう。奈良岡さんの言葉を聞いて改めてそう思いました。