2022年11月25日金曜日
叱るなこども きた道 わらうな年寄り これから行く道
2022年11月18日金曜日
人がいてくれることに感謝
その看板を見てから道を進んでいくと、明らかにさっき体外に排出されたばかりの湿った動物の糞が道に落ちているのが目に入りました。一度それに気づいてしまうとどんどん目に入ってきて、周囲にいくつもあることに気付きました。ふと振り返ってそれまで歩いてきた道を見ると、道路の上に小さな黒い緑のかたまりが点在していたのです。朝が早いのでそれまでの道中誰にも会っておらず、当然周りに人影はありません。次の瞬間、ササっと音がしました。でもそっちを見ることができません。周囲の林にある笹が揺れていたのでした。ようやく頭を上げて辺りを見渡しても何もいません。斜め後ろから冷たい風が僕をからかうように吹きつけます。それでも横に流れる美しい梓川を見ているとどうしても河畔を歩きたくなって、勝手に足が前に行こうとします。頭ではこれ以上進んではいけないとわかっているのに。そのときでした。後ろから車が何台か連続で来てくれたのです。普段は歩いているときに車が来てもそのまま気にせず歩き進めるくせに、このときばかりは車が来てくれた、人がいてくれたことがありがたくて、立ち止まって道をしっかりと譲りました。すると運転手さんが頭を下げてくれました。僕は思わず、その人より深く頭を下げたのでした。
2022年11月11日金曜日
患者さんが僕を元気にしてくれる
僕もいつもコンディションが万全というわけではありません。その日の僕は忙しさによる疲れから朝から身体が重く、診療しながらも内心は穏やかな状態ではありませんでした。そんなある日、久しぶりに来られた患者さんがおられました。その患者さんは入ってきた瞬間に「先生、変わられませんね。今回もお世話になります」と声を掛けてくださいました。その方のお言葉もそうですが、その表情や態度からその方が僕のことを信頼してくださってることが伝わってくるのです。
以前にもブログに書いたのですが、僭越ながら僕が患者さんの心を楽にできることもありますが、患者さんが僕の心を楽にしてくださることがあります。事実として患者さんが医者のことを救ったり、楽にしたり、元気にしたりすることがあるということです。そんなときは本当にありがたい気持ちになって、その方に手を合わせたくなります。その方のおかげで僕は力をいただき、また立ち上がって他の患者さんの治療に集中できるのです。どの仕事も同じだと思いますが、自分のことを信頼し、頼ってくださる方がおられる、それだけで職業人は仕事を続けていけるのだと思います。
2022年11月4日金曜日
助からないと思っても助かっている
将棋界の超人と言われた大山康晴さんの言葉です。69年の人生で、A級というプロ棋士の頂点の地位を46年保ち続け、そののまま逝った方です。壮絶なまでの大山さんの人生から絞り出された生きるためのエキスであり、どん底にいる人たちを救ってくれる言葉だと思います。