先日のNHKで「消える故郷へ帰るとき」と題して、高知県の椿山という歴史ある集落が消滅集落になったところに、椿山出身の一人の男性が帰ってくるというお話がありました。実はNHKが番組として1976年にその男性のご両親を含めた家族を撮影しており、それからも約20年おきに撮影されていた映像を合わせて見せてくれていました。そこには親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ち、故郷である椿山を愛する人々の気持ちがありとても感動しました。でも僕にはもっと心を揺さぶられる衝撃がありました。それは映像で20年ごとの人の外見の変化を連続で見せられると、人が老いていくのを目の当たりにせざるを得ません。とても当たり前のことです。でも人は昨日と今日は同じ姿だと思っています。そんなわけはありません。生物学者の福岡伸一先生が「生物学的にも人は昨日と今日では違う」という話を思い出しました。人の身体は刻一刻と変わっている。人生は決して長くない。そんな当たり前のことを確認させられました。
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