先日のスイッチインタビューはフリーアナウンサーの古舘伊知郎さんと芸人の山里亮太さんでした。お二人ともが「しゃべること」を生業にされている方です。自分の中からしゃべることが湧いてこないという山里さんが古舘さんに「しゃべることが自分の中から湧いてくる原動力ってなんですか?」という質問に古舘さんは「人生がわからないことだらけだから。自分がなぜ生まれて来たかも、どうやって死んでいくのかもわからない。だから、みんなこんなこと思ってませんか?っていう思いが湧いてきてしゃべっている」という主旨のことをおっしゃいました。
僕は以前からお二人ともが他の人と違った視点で物事を見ている方でありながら、とても心配りのできる方だととても尊敬していました。なのでこの番組を見たのですが、古舘さんのこの言葉には脱帽でした。特に「人生はわからないことだらけ」という部分。人はみんな人生についてわかったようなことを言います。もちろん僕も同様です。でもみんな実際はわかっているわけです。一生かけても人生なんてわかるわけがないことを。過去にあったこともどうしてあんなことが起こったのか、今もどうしてここに暮らしているのか、なぜ今の家族なのか、これからどうなるのか、とどのつまり自分はどこに向かって生きているのか。まったくわからないわけです。不安だからこそ自分なりに人生を総括して、「人生ってこういうものだ」って言いたくなるわけです。でもわからないものをわからないと意識できていること、それを言語化できていることがすごいと思いました。意識して言語化するためには普段から相当物事を突き詰めて考えていないからです。
話は脱線しますが、この番組の中で古舘さんが純粋な気持ちで少年のように思い悩んでいる山里さんの膝を叩いてまで山里さんの悩みに答え、心から応援する姿、時に「偉そうなこと」を言ったと自分にブレーキをかける謙虚な古舘さんに感動しました。
ふっと涙がこぼれるスイッチインタビュー。ありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。