人脈が大切だなんて言われて以前は集まりに参加したり、たくさんの人に会いに行っていた。でもそれが僕には大切ではないと気づき、今は自らそのような場に行くことはなくなった。
歳を取ると体力が落ちるせいか、自分が嫌なこと、疲れること、好きなこと、満たされることがはっきりしてくる。歳を取るっていいなと思える理由の一つである。
人脈が大切だなんて言われて以前は集まりに参加したり、たくさんの人に会いに行っていた。でもそれが僕には大切ではないと気づき、今は自らそのような場に行くことはなくなった。
歳を取ると体力が落ちるせいか、自分が嫌なこと、疲れること、好きなこと、満たされることがはっきりしてくる。歳を取るっていいなと思える理由の一つである。
批評家の若松英輔さんの言葉だ。
僕は若松さんの言葉が好きでテレビや記事があるとつい見入ってしまう。僕は普遍なんてものはない、普遍って言葉を信じたくないと思って生きている。でも若松さんの言葉は、もしかしたら普遍ってものがあるのかもしれないと思わせてくれる力がある。
「お客様は神様」「サービス」「おもてなし」の時代から、カスハラの時代に変遷してきている。
どういうわけか休息に関する本を探していた。理由はわかっていた。疲れているのだ。それでアマゾンで休息に関する本を検索すると「タイム・オフ」という本が出て来た。その中にこんな文章があった。
成功した人たちは、トップスピードを維持していなければ成功できない、など全く信じていない
僕はこれまで受けて来た教育の影響により、ことを成し遂げるには死に物狂いで寝る間も惜しんで努力しなければならない、と無自覚に信じていた。利口な人に僕の考えを知られたら爆笑されてしまいそうだ。
自分には何が一番の休息になるのか。家族との時間、旅行、ゴルフ、友達とのお酒の時間、歴史番組を見ている時間、海や山に触れいている時間。挙げればたくさん出てくるが、その中の一つが活字を読んでいる時間だと気づいた。僕は好きな本や新聞を読んでいると自分との対話が始まり、漠然としていた考えが整理される。もやがはっきりしてくる感覚に似ている。考えが整理されることで充足感を得て、それが休息になる。ちょっとおかしな感覚かもしれないが、僕はそんな人間のようだ。
仕事帰りに歩いていると、30代のお父さんと思われるパーマ頭の男性が自転車の後ろに子供を乗せて、左手にスタバのコーヒー、右手にスマホ、器用にもそれでハンドルを握り、よく見るとイヤホンまでしているのだ。思わず吹き出してしまった。この人はこんなにも同時にいろんなことがしたいのか。
その翌日、休日だった僕はコーヒーを飲みながらゆっくり新聞を読んだ。そこまでは良かった。昼からゴルフの練習に行き、スーパーに買い物に行き、気になる眼鏡があったのでそれを見に行き、家に帰ってきたら依頼原稿が気になって書き出し、一息ついたので録画していた歴史番組を見た。夕食後、パソコンを取り出してまた原稿を書こうとすると家内から「いいかげんに休んで!」と言われた瞬間、吹き出してしまった。昨日の30代のお父さんと僕は何が違うのか。1日でこんなにもたくさんのことをしていたのだ。人のことを簡単に笑うものではない。