日経新聞の最終面に「文化」というコラムがある。そこにあった話である。
沖縄本島の本部半島の沖合にある伊江島は1955年からアメリカ軍による土地の接収があったそうだ。銃とブルドーザーでアメリカ軍が入ってきて想像を絶する過酷な環境の中で伊江島の人たちは互いに助け合って生きていた。どこかの家で冠婚葬祭があれば人々が料理をはじめ必要なものを持ち寄った。してもらったほうはお返しをしないらしい。「人の親切を物で返したら、もらったことにならない」からだと言う。人は生死のかかった困難を共にするともっとも美しくなれるのかもしれない。
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